比較的軽い歯周病であれば、歯や歯の周りを清潔に保つ治療を続けることで治すことができます。しかし、炎症が歯肉の奥まで進行し、歯周組織の破壊がひどい場合には、歯周組織を回復させるための手術(歯周外科手術)が必要となります。この手術の際に、歯周組織再生誘導材料という、手術治療を補助するための歯科用の材料が使われることがあります。
エムドゲインゲルは、スウェーデンのビオラ社で開発された新しい歯周組織再生誘導材料です。エムドゲインゲルの主成分(エナメルマトリックスデリバティブ)は、子供の頃歯がはえてくる時に重要な働きをするたんぱく質の一種です。現在の科学水準に基づく高い安全性確保の下、幼若ブタの歯胚から抽出精製したもので、2002年10月現在、世界28カ国で使用されています。
手術の前に
歯周組織の状態を調べるために、歯周ポケットの深さを計ったり、レントゲンを撮影したり、その他治療に必要な検査を行います(図1)。エムドゲインゲルを使った治療が行えるかどうかは歯周病の程度や患者さんの健康状態によっても異なりますので、担当医とよく相談してください。
歯周外科手術
手術は麻酔をかけて行います。まず最初に治療する部分の歯肉を切開し、剥離します(図2〜3)。次に歯根表 面の清掃を行い(図4)、エムドゲインゲルを塗布します (図5)。最初に切開した歯肉部分を縫合し(図6)、手術 は終了です。手術にかかる時間は1〜2時間前後で、手 術後はしばらく休んでいただいた後は帰宅できます。抜糸は手術日から2週間後に行います。
図2
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図4
図5
図6
図1